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代表電話
0567-65-2511

診療案内

歯科口腔外科で扱う領域は、

  1. 歯と歯を支える顎骨とその周囲組織
  2. 顎関節
  3. 歯肉をはじめとする口腔粘膜
  4. 唾液腺

で、口腔外科ではこれらに関する病気の診断、治療を行っています。当科の特徴としては、歯や骨といった硬組織を中心に扱いますが、境界領域の疾患は、眼科・耳鼻いんこう科・形成外科などの関連各科と協力して、それぞれの患者さんに安心かつ安全な治療を受けていただけるよう努めております。
また、全身麻酔での手術患者や抗がん剤治療中の患者さんの口腔内管理についても対応させていただいております。
なお、一般的歯科治療(虫歯の治療、歯周病治療、入れ歯の作成など)につきましては、基礎疾患の病状から当院以外での治療が困難な場合を除き、かかりつけ歯科医院や近隣の歯科医院での治療をお願いしております。 

主な疾患と治療法

  • 埋伏智歯
  • 口腔顎痛・顎関節症
  • 歯性感染症
  • 顎顔面外傷

一般に智歯(親知らず)は、思春期以降に完成します。しかし智歯の生える空間が顎にないと、口腔内に萌出せず埋まった状態(埋伏歯)のままになります。その際、手前の歯(第2大臼歯)に寄りかかるように傾斜していると、第2大臼歯が圧迫される痛みや、歯列が乱れてくる原因となります。また智歯の一部だけが粘膜から出てくると、その部分は歯垢がたまりやすいため感染を生じ、智歯周囲炎を起こすことがよくあります。ひどい時には熱が出て、頬が腫れあがることがあります。このような症状があれば抜歯が必要となりますが、一般開業歯科では抜歯が困難な埋伏智歯を主に当科外来で抜歯しております。通常、智歯を抜歯すると1週間程度は痛みや顔の腫れが続きます。また、希望される患者さんには入院下での一括抜歯や静脈内鎮静下での抜歯も対応しています。

顎関節症とは、顎関節そのものやその周囲に存在する筋肉の疼痛、関節雑音、開口障害を伴う病気です。その原因は外傷、偏咀嚼などの悪習癖、歯列不正などが挙げられます。軽度の症状は、自然軽快することがよくありますが、症状が強い、あるいは、なかなか改善しない場合は、受診をお勧めします。

口腔顎顔面痛

歯や歯周組織の疾患を原因としない口腔顎顔面領域の痛みに対し原因の検索を行い、痛みの緩和を目的とした治療を行います。

虫歯(齲蝕)や歯槽膿漏(歯周病)は、口腔内の細菌が引き起こす感染症です。治療をしないで放置すると、歯やその周囲のみならず深部の骨や筋肉などの組織へと感染が拡大することがあります。熱が出て、顔面が腫れ、強い痛みを生じます。特に糖尿病やリウマチ疾患などの基礎疾患がある方は、重症化しやすいので注意が必要です。早期の受診と、重症例では入院治療が必要です。

顔面のけがでは、歯が脱臼したり、顎骨が骨折したりすることがあります。条件が良ければ、一度抜けてしまった歯でも再植して元に戻せることがあります。歯を乾燥させないように注意してすぐに受診してください。
また、顎骨の骨折は噛み合わせの不具合を生じるため、入院下での手術治療が必要となります。多発性の顎顔面骨骨折については、耳鼻いんこう科・形成外科など関連各科と連携して手術を行います。 

  • 口腔粘膜疾患
  • 顎骨嚢胞・口腔腫瘍
  • 口腔がん
  • 基礎疾患をお持ちの方の侵襲の強い歯科治療など

アフタ性口内炎はよく見かける口内炎ですが、それ以外にも口腔粘膜には色々な疾患があります。口腔粘膜に白い部分がある、口内炎がなかなか治らないなどの症状を自覚した場合は、早めに受診してください。

顎骨嚢胞は顎骨内に膿のたまった袋ができる病気です。時々、 歯茎(歯肉)がはれる、膿がでる、ものをかむと痛むなどの症状があります。まずは、かかりつけの歯科医とご相談してください。手術が必要と判断されれば、当科では摘出術を行っております。
口腔腫瘍(良性)については、発生部位・組織診断に応じて術式を決定し、手術での摘出を行います。

舌がん、歯肉がん、頬粘膜がんなど口腔領域に発症するがんの診断、治療を担当しています。口腔がんの9割以上は扁平上皮がんであり治療は手術療法が中心となります。ただし、進行例や手術不能例については、患者さん自身や家族の意向を踏まえて、他の医療機関への紹介も含め対応をさせていただきます。

当院各科や、かかりつけ医との協力の下、必要に応じて侵襲の強い歯科治療を行っております。
なお負担の軽い歯科治療については、かかりつけの歯科で行っていただいております。

入院の目安

区分 入院期間
埋伏智歯一括抜歯 2日間(1泊2日)
顎骨嚢胞摘出 4日間(3泊4日)
顎骨骨折観血的整復術 約2週間

※その他疾患や治療により期間が異なりますので、事前に説明させていただきます。

診療実績

口腔外科 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
外来患者数(延) 13,440 13,730 12,629 14,800 10,972
入院患者数(延) 919 666 732 826 712
抜歯手術 1,527 1,409 1,240 1,193 1,082
下顎関節突起骨折観血的手術 2 2 1 2 0
上顎骨折観血的手術 2 0 1 1 1
頬骨骨折観血的整復術 0 0 6 1 0
下顎骨折観血的手術 7 4 1 5 1
顎骨腫瘍摘出術 14 9 10 12 13
頬粘膜腫瘍摘出術 2 3 2 0 2
歯根端切除術 10 22 5 5 7
腐骨除去術 21 10 3 10 9
口唇腫瘍摘出術 18 15 7 13 11
舌腫瘍摘出術(その他のもの) 3 4 5 7 3
唾石摘出術(一連につき) 1 3 2 4 2
舌悪性腫瘍手術 2 4 1 5 1
下顎悪性腫瘍手術 2 0 1 0 0
周術期口腔機能管理計画策定料 745 735 689 702 669
周術期口腔機能管理料 3,537 3,494 3,011 3,281 2,995
周術期専門的口腔衛生処置 1,831 2,081 2,014 2,602 2,270

スタッフ
紹介

西口 浩明にしぐち ひろあき

口腔外科代表部長

免許取得年
平成3年
専門領域
歯科口腔外科一般 / 口腔がん / 顎顔面外傷 / 口腔顔面痛 / 有病者歯科
専門医・指導医・認定医
日本口腔外科学会 口腔外科専門医 ・ 指導医 / 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医(歯科口腔外科)/ 日本口腔顔面痛学会 口腔顔面痛指導医 / 歯科医師卒後臨床研修指導医
西口 浩明

当科は開設時より、「地域・病院内の他部門から信頼される口腔外科」を目標に「丁寧な病状および治療法の説明、安心かつ安全な治療の提供」を心がけて診療に従事しております。また総合病院の歯科口腔外科は、歯科領域の外科的治療を行う診療科であると同時に歯科と医科を橋渡しする役割も担っているため、当院通院中の患者さんとかかりつけ歯科医院との連携がスムーズに行われるように心がけています。治療に対し質問、不安やお困りなことは遠慮せずにおっしゃってください。

近藤 理恵こんどう りえ

口腔外科医長

免許取得年
平成25年
専門領域
歯科口腔外科一般
専門医・指導医・認定医
日本口腔外科学会 認定口腔外科認定医 / 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

海老原 卓弥えびはら たくや

医員

免許取得年
令和2年
専門領域
口腔外科一般

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平日 8:30〜16:30まで受付

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