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0567-65-2511

診療放射線室理念と行動指針

理念

チーム医療の一員として、専門分野の責任をまっとうし、診療を支援する。

行動指針

  • 被ばくの低減を確保し、最大限の画像情報を提供する
  • 業務の効率化をはかり、迅速な画像提供に努める
  • 機器の保守・精度管理を行い、質の高い画像情報を提供する
  • 医療事故防止に努め、患者さんの立場に立った行動、及び言動を心がける

診療放射線室について

診療放射線室は、病気の診断・治療のため各種検査を実施しております。X線を用いて胸や骨などの身体のあらゆる部位の撮影をする一般撮影、脳・心臓・腹部などの血管系の診断及び治療を行う血管造影、脳梗塞・脊髄損傷などの初期診断に欠かせないCT検査、強力な磁石を用いて全身の精密診断を行うMRI検査、放射線医薬品を用いて病気の形態・機能評価を行う核医学検査、癌治療を行う放射線治療部門、予防医学を推進する検診業務など多岐にわたる分野の業務を実施しております。これらの業務は全て国家資格を持った診療放射線技師が担当し「安全で安心かつ質の高い医療の提供」を目標に日々努力しております。

医療被ばく低減施設認定を取得

当院は、公益社団法人 日本診療放射線技師会による第三者評価を受け、平成28年3月1日に、『医療被ばく低減施設 第62号』として認定されました。
これは当院が医療被ばく低減にかかる体制を整備し、放射線防護などに積極的に取り組んでいる事が評価されたものです。

今後も医療被ばく低減の模範施設として、市民・地域住民の皆さまに安全・安心な放射線診療を提供して参ります。

モダリティー紹介

一般撮影

一般撮影とは

一般撮影とはX線を利用して、みなさんの良く知っている胸部や腹部、骨等などの写真を撮影します。

デジタル(コンピュータ)化が進みモニター診断が行われています。 X線を利用する為、放射線による被ばくが気になりますが、通常のX線撮影では、まず身体にX線の影響が出る事はありません。 少ないX線量で被ばく線量を減らしつつ、診断に適した良い画像が提供できるように、日々努力しています。

検査における注意事項とお願い
X線検査において、写真に写ると障害陰影となる物に、アクセサリー類、エレキバン、カイロ、下着の金具、ファスナー、厚手のプリントのある服等があります。撮影部位によっては検査着に着替えていただく場合があります。
妊娠、又は妊娠している可能性が有る方は、必ず申し出てください。

乳房撮影

マンモグラフィ検診

マンモグラフィは、乳がんを診断する方法のひとつで、乳腺・乳房専用のレントゲン撮影です。マンモグフィ検診は、このマンモグラフィを使った乳がん検診のことです。

X線検査ですので放射線被ばくがありますが、乳房だけの局所的なもので、骨髄や生殖器などへの影響はなく、1回の撮影で乳房が受ける(吸収する)放射線の量はごくわずかです。したがって、マンモグラフィ撮影に伴う危険はほとんど無いといって良いです。安心して受診してください。

当院はマンモグラフィ検診施設画像認定を取得しており、マンモグラフィ技術認定を受けた女性技師7名と、読影認定医師7名が交代で担当しています。
不安な事や、疑問などがありましたら、何でもお気軽に聞いてくださいね。

CC:(頭尾方向)撮影
MLO:(内外斜方向)撮影
  • 乳房撮影とは乳房のX線撮影のことで、マンモグラフィと呼ばれています。
    専用のX線装置を使って撮影します。
  • イラストのように乳房を圧迫板でやや強めに押さえて、上下・左右の2方向撮影します。

骨密度測定

骨密度測定とは

骨密度測定とは、骨の構成要素であるカルシウムやミネラル成分の量(骨密度)を測定し、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の診断や薬剤・栄養・運動療法などの治療効果を判定するために必要な検査です。別名 骨塩定量検査とも言います。腰椎、大腿骨、前腕などで5分から20分ほどの時間をかけて測定を行います。当院では、再現性が良く、測定値の正確度が高い測定方法(DXA法)で行っておりますので安心して検査を受けていただくことができます。

CT室

CTとは

CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略で全身の横断像(輪切りの画像で体の中が観察できます)を撮る機械です 。
細かいデータを取る事によって骨の3D画像、冠状断(縦、前切り)や矢状断(縦、横切り)の画像を得る事ができます。
また造影剤を使う事によって病気の部分を染めたり、全身の血管を3D画像で描出する事ができます。

バイパス手術後心臓3D-CTA
脳血管3D-CTA
下肢動脈CTA
肝ダイナミックCT
図1 アーチファクトの低減

当院では新たにAI技術の1つであるディープラーニングを利用した再構成技術であるAiCEを搭載したCanon社製のCTを導入しました。
この装置の導入によって従来のCT装置に比べ、約50%程度の線量の低減をしています。

またSEMARというアプリケーションにより、従来、体内金属(コイルや人工関節) 等は金属アーチファクトが多く発生するためCT画像の画質を担保することが困難であったが、SEMARを適用することで金属からの強いアーチファクトの発生が抑制でき、視認性が大幅に向上しています(図1)。

320列CT

心臟領域解

繋ぎ目の無い綺麗な画像を提供!!

320列CT装置

1回転で心臓がスッポリ入るワイドエリア検出器を搭載

320列CTで造影剤を使い連続撮影することで血管の流れなどを観察することも可能です。細かい撮影データを使い、専用ワークステーションで3D加工もより鮮明に行えます。3D処理などの画像加工はワークステーション(ザイオステーション2)を導入し、細かく鮮明な画像を作成し、診断や手術などの支援に努めています。

さらには撮影中に不整脈が発生した場合においても、自動的に不整脈を検知してX線照射を止め、次の正常な心拍にて撮影するといった安全機構も搭載しているため、検査精度が格段に向上した装置であり、これもベッドを固定して撮影できるワイドエリアな検出器(320列)を搭載したCTの最大の特徴といえます。

MRI検査

3.0T-MRI装置のご紹介

今回導入した装置は、すでに導入されている装置より磁場の強さが2倍となっており、さらに鮮明な画像を提供する事が可能となりました。
手足の指や関節などの小さく信号の少ない撮影部位の画像提供に、威力を発揮できます。
また、既存の装置より、ガントリ(装置入口)の口径が70cmと大きくなった事から、圧迫感が和らぎ、リラックスして検査を受ける事が可能となりました。また、がんの位置を特定できるPETのような画像を撮像できるようになりましたので、今後さらにMRI検査が増えていくと思われます。
しかし、磁場が強くなった分、心臓ペースメーカーなどの体内金属への注意がより重要となりました。また、撮影中の音もかなり大きくなりましたので、ご了承ください。

MRI検査とは

MRI検査は強力な磁石でできた筒の中に入り、電波を与えることにより、体の中の水素原子が共鳴します。電波を止めると水素から微弱な電波がでます。この放出された電波を測定しコンピューターで画像にするのがMRI装置です。体の臓器や血管を撮影することができます。現在、当院では3台のMRI装置で検査を行っています。

MRIの特徴

  • 放射線被ばくがありません。
  • 室内は常に強力な磁場が発生しています。
  • 断面を自由に設定できます。
  • 撮像時に機械からトントン、ゴーゴーと大きな音が出ます。
  • 血管、胆嚢、脊髄(神経)なども造影剤を用いず立体的に観察できます(3D撮影)。

MRI検査の注意点

  • 体内に金属のある方は、検査できない場合がありますので必ずお伝えください。
  • ペースメーカーが挿入されている方は必ずお伝えください。MRI対応型ペースメーカーが挿入されていても事前に設定が必要となります。

検査の流れ

  1. 放射線受付1にて受付をしてください(予約20~30分程前までにお願いいたします)
  2. MRI室にて検査着に着替えてもらいます。このとき入れ歯、貴金属、ヘアピンなど全身の金属は外して更衣室にしまっておいてもらいます。
  3. 担当技師が検査の説明をします。不明なことがあれば何でもお聞きください。また前処置を行う場合や必要なら造影剤を使用します。
  4. 検査室入室後に動かないでいただくためにバンドなどで固定し検査を行います。
  5. 胸部、腹部の検査では息止めをしてもらうことがあります。
  6. 検査時間は15分から20分程度です(検査前にお知らせします)。検査によっては長くかかる場合もあります。

MRIの造影剤について

造影剤が必要な方は問診の上、静脈より造影剤を注入します。副作用の発生は非常に少ない薬ですが、万が一痛み、吐き気、息苦しさ、その他の異常を感じたら直ちに担当者にお知らせください。以下の方は、検査時に申し出てください。

  • 喘息、アレルギーのある方
  • 妊娠もしくは妊娠されている可能性のある方または授乳中の方

極稀に検査終了後、数時間から数日後に蕁麻疹等の異常が出るケースもありますのでその場合、平日の日中なら診療放射線室に、週末や夜間は救急外来に電話で連絡をされるか医療機関を受診してください。

透視検査

透視検査とは

人体を透過したX線を電気信号に変えて透視画像をテレビ画面に映し出し、映し出された画像を観察しながら、レントゲン撮影を行う検査で、代表的な検査としては胃透視検査、大腸の注腸検査等があります。外科的検査では脊髄腔造影、関節腔造影、膀胱造影、神経根ブロック等を、内科的検査では内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)等を行っています。

検査内容

上部消化管造影検査
大腸 (注腸造影)検査
上部消化管 (食道・胃・十二指腸)造影検査

バリウム造影剤、約150mLを飲んでいただき食道、胃、十二指腸の形、動き、粘膜の状態を観察しながら、いろいろな方向からレントゲン撮影を行い、がんや潰瘍等の病気がないか調べる検査です。

大腸 (注腸造影)検査

注腸検査は肛門からバリウムと空気を注入し、直腸から小腸と大腸がつながる回盲部までの全大腸をいろいろな方向からレントゲン撮影を行い、ポリープ、がん、大腸炎等の病気がないか調べる検査です。

血管撮影

血管撮影とは

血管撮影とは、1~2㎜径のカテーテル(細い管)を、鼠頸部や腕の動脈から脳や心臓など目的の臓器血管まで挿入し、造影剤を注入して血管の走行や形態を連続撮影していく検査です。最近では、インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)と呼ばれる血管内治療も多く行われています。

当院では9inchバイプレーン(同時に2方向の撮影可能)装置が2台、腹部や四肢撮影に有用な大口径17inchFPD搭載装置が1台の計3台で、緊急時にも対応しています。

第1血管撮影室
Philips社製 Azurion7 B12
・心臓カテーテル検査など
第2血管撮影室
Philips社製 Allura ClarityDF20/20
・脳血管検査及び脳血管治療
第3血管撮影室
Philips社製Azurion7 M20
・腹部・四肢検査

アイソトープ検査

アイソトープ検査とは

微量の放射性同位元素(アイソトープ)を含む薬を用いて病気の診断・治療を行う検査です。この薬を注射または飲むことにより、特定の臓器や組織に取り込まれそこからガンマ線という放射線を出します。このガンマ線をガンマカメラで撮影してその分布を画像にします。その画像から臓器の形や機能を知ることができます。また、当院ではこのアイソトープを使用して治療も行っています。放射性ヨード(131I)カプセルを使用した甲状腺機能亢進症の治療などが行われています。

放射線治療

放射線治療とは

放射線治療は手術・化学療法と並ぶがん治療のひとつです。手術と異なり体を切る必要がなく、臓器の機能を温存することができ、QOL(生活の質)を高く保つことが可能です。がんが発生した臓器、病期によっては手術と同等の治療成績が見込めます。また、治療そのものによる痛みを伴わず、体への負担が少ないことから、高齢や他の疾患がある等の理由で手術や化学療法を受けられない患者さんも治療を受けることが可能です。

当院では、放射線治療認定医および診療放射線技師(治療認定技師、品質管理士、医学物理士)が高精度で安全な治療を提供できるよう努めています。

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